家系図作成|ご先祖様が武士だったら

家系図を作成するにあたり、戸籍以上の調査を進めていく場合、ご先祖様が武士であるか否かで、見るべき資料が変わってきます。武士であると判明している場合には、「分限帳」というものを調査します。分限帳とは、藩が作成した武士の名簿です。ご先祖様が武士であった場合は、その家に武士であったことなど語り継がれている事が多いようです。

分限帳について

分限帳は、藩ごとに作成していたので、内容は各藩によって異なりますが、内容は、「氏名」「石高」「役職」「家紋」「菩提寺」などが記載されています。また、地域によっても分限帳の呼び名も様々で「侍帳」「藩士族名簿」「家臣帳」と統一していません。

分限帳は、どこにあるのか?実は、決まった場所にはありません。そもそも無いことも十分考えられますが、博物館や図書館、地域の郷土資料館などが文書を保管していることがあります。

寛政重修諸家譜について

江戸時代幕府の命令によって各大名家所属の武士達の家系図を集めたものが作成されています。中でも代表的なものが、「寛永諸家系図伝」と「寛政重修諸家譜」です。「寛政重修諸家譜」は、「寛永諸家系図伝」を全面的に改正したものになります。収録家数は、2300以上で、有力な大名や旗本、重鎮の記録が記載しています。1812年に編纂された1530冊からなる系譜集もあり図書館などで閲覧できます。

ご先祖様が、武士である確率

江戸時代で、武士である割合は、1割にも満たない程度です。しかしもっとルーツをさかのぼっていけば、戦国時代には、ご先祖様は武士であったが、その後農民になったとか大いにありうる話ですよね。

武士に憧れるのは、武士道のような武士の精神的な面に尊敬を抱いているからではないでしょうか。しかし、武士道の7つの徳 「義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義」も私たち現代の日本人の心に、今も多少なりとも受け継がれている気がします。

(黒川総研 系図倶楽部より)