ラーメンの系図

海外から日本に戻ってきたら、無性にラーメンが恋しくなることがありませんか?以前、カナダのバンクーバーにいたとき、毎日パサパサのパンばかりで飽きてしまい、中華料理屋でラーメンのような料理を食べていたことを思い出します。

年代別人気ラーメン

日本のラーメンは札幌の味噌ラーメン・博多のトンコツというように地域でも分けることができますし、味噌・醤油・塩・豚骨というような味のタイプでも分類できます。しかしここは、系図倶楽部なので、年代別に分けたものを載せておきます。

昭和30年代  東京・醤油ラーメン

昭和40年代  札幌・味噌ラーメン

昭和50年代  つけ麺

昭和60年代  博多・トンコツラーメン

平成年代   トンコツ醤油ラーメン 背脂系ラーメン

黄門様でおなじみの徳川光圀は、日本で初めてラーメンを食べた人物とされています。元禄10年(1697)に光圀は、久昌寺の住職・日乗にラーメンをふるまいました。麺は、レンコンのデンプンをつなぎとし、スープは、中華ハムで出汁をとったもの。そして5つの薬味(ニラ、らっきょう、ニンニク、ショウガ、ネギ)をそえた薬膳料理のようなものだったそうです。

東京ラーメンのルーツ

東京ラーメンの元祖といわれているのは、明治43年に浅草に開店した「来々軒」。ルーツは、「塩味の汁蕎麦」。これは、中国から横浜の南京町に伝わったもので、より日本人好みにするために、濃口醤油を使ったりして改良を重ねていきました。醤油は、日本人には欠かせない調味料ですからね。

昭和20年代には、荻窪周辺に、長野県出身の蕎麦職人であった店主がラーメン店を開業。蕎麦のダシの取り方を活かした味が、日本人の味覚にピッタリはまりました。

昭和60年代になると、トンコツブーム。動物系の油脂が、洋食が進んだ日本人の味にマッチしたようです。

ちなみに、黒川總合研究所・系図倶楽部がある富山県富山市でラーメンといえば、ブラックラーメンです。スープが醤油の色で黒色なのです。戦後復興期、肉体労働者のために、ごはんのおかずとなる濃い味のラーメンを考案したのがはじまりです。

ラーメンの器

各店によってラーメンの器も様々ですが、昔ながらの器というと、四角い渦巻を横に並べたような雷文が思い浮かびます。これは、魔除けの意味があります。あとは、喜ぶという文字を二つ並べた双喜文は、新郎新婦が並んでいる様子を表しています。龍や鳳凰は、古来より中国で崇められてきた空想動物で、皇帝や皇后の紋章として使用されてきた高貴な模様です。

ラーメンの器。なかなか、贅沢な模様を使用していて、運気が上がりそうですね。おせちに飽きたら、ラーメンを食して、今年の運気さらにアップ!!ですね。

【参考文献:ラーメン発見伝 15巻・18巻 久部緑郎・河合単 小学館】

(黒川総研 系図倶楽部より)