越中富山の名産|ます寿司のルーツ
今日は、たまたま富山の名産「ます寿司」を頂いたので、ます寿司のルーツについてのおはなし。
ご存じの方も多いとお思いますが、ます寿司の独特の入れ物。曲げわっぱに竹の棒。竹と酢の香りが食欲を刺激します。容器を締めつけるゴムをほどいて、丸い蓋をあけると、中から笹の葉が重なり合って顔を出します。鮮やかなサーモンピンクと笹のグリーンの見事なコントラストがとても美しいのです。
最近では、おにぎりタイプやお一人様食べきりやすいサイズのものなど様々なタイプのものがでていきています。
徳川吉宗も絶賛した寿司
ます寿司のルーツは、「鮎の鮓」にあるといわれています。享保2年、富山藩士・吉村新八が食通として名高い富山藩の3代目藩主・前田利興に鮎の鮓を献じたところ、大変喜ばれました。また、8代将軍・徳川吉宗にも献上したところ、大変気に入られたとのこと。江戸時代末に、この「鮎の鮓」を改良し、鮎の代わりにサクラマスを使用し、現在のます寿司の原型が誕生したと考えられています。
春になると富山県を流れる神通川にサクラマスが遡上したので、それを捕まえて、ます寿司にしていました。江戸時代の神通川の橋のたもとの旅人が憩う茶屋でも、ます寿しが販売されていました。あまりの美味しさに、たちまち旅人の間で評判になりました。
今でも、ます寿司は、いろいろなお店がありそれぞれ味が異なります。富山の人は、贔屓の店を持っていることが多いです。富山にお越しの際は、是非色々食べ比べてお好みのます寿司を見つけてください。
(黒川総研 系図倶楽部より)